映画『 真夏の夜のジャズ(4K) 』
相変わらずのコロナ禍で自粛生活を続けているが、、、?
先日、久しぶりに映画を観に行った。それも名古屋まで、、、!
自宅から名古屋までは電車で約30分、もちろんマスクをして、
電車内やその他、出来るだけ何も触らない様に、街中では他人にも
出来るだけ近寄らず、その他モロモロ気を付けて、、、!汗)
その映画『真夏の夜のジャズ』(監督:バート・スターン) は、、、?
実はこの映画、自分にとって実に58年振り、、、! と云うのは?
1958年に開催された第5回ニューポート・ジャズ・フェスティバルを記録
したアメリカのドキュメンタリー映画で1960年に初公開された。
それから2年後の1962年、自分が20歳の頃だった、、、
我が故里 長崎駅の隣、当時そこのビルの地下に有った何とか?と云う
名前は忘れたが、小さな映画館で上映されていた二本立ての洋画、、、?
それが『黒いオルフェ』 と 『真夏の夜のジャズ』の二本立てだった。
(注:当時は邦画でも洋画でも映画館では二本立ての入れ替えナシが
普通だった。それが今では上映一本限りで入れ替え、セコイ!^_^)
そして今回の『真夏の夜のジャズ(4K)』は最初の公開から60周年を記念
して米国国立フィルム保存委員会が原本フィルムの修復をサポートして、
映像・音源ともにデジタルリマスターを施して制作された新4K版の映画!
いざ映画が始まった瞬間、その美しいカラー画面にビックリ仰天!
自分が見た58年前のあのオリジナルは 確か寂れたセピア色の様だった?
それがこんなにクリアな映像に生まれ変わるとは正に映像と音響技術の
大進歩だった!
この映画の見どころは何と言ってもジャズ界のレジェンド達による夢の
競演。今、先日の映画を思い出しながら記憶を辿ると、、、
冒頭のジミー・ジェフリー・スリーに始まってセロニアス・モンクの
(♪ブルー・モンク)、ソニー・スティットの(♪ブルース)、、、
続いて魅惑のハスキーヴォイス、アニタ・オデイ(♪スウィート・ジョージア
・ブラウンとTea for Two(最下段にYoutube) の2曲のヴォーカルから、
お次はジョージ・シアリング・クインテット、引き続き ダイナ・ワシントンの
迫力ある(♪オール・オブ・ミー)に圧倒される。
この間、画面ではミュージシャンの顔アップや聴衆達のリラックスした様子、
また、このジャズフェスと同時開催?されていた競艇ヨットのアメリカンズ・
カップの様子なども織り交ぜて映し出されていく、、、!
続いて 若い頃の エリック・ドルフィーやアート・ファーマー、そして、、
ジェリー・マリガン・カルテット、ビッグ・メイベル・スミスのヴォーカル、
ここでいきなりロックン・ロールのチャック・ベリー、そしてチコ・ハミルトン・
クインテット(♪ブルー・サンズ)と続き、、、
いよいよジャズ界の巨星ルイ・アームストロング登場! 60年前のオリジ
ナルには無かった“サッチモ”の熱演画像の”初出し” は? ステージ上の
MCで、ローマ法王と謁見したマル秘エピソードを披露するなど、、、
サッチモの楽しくて、誰にも愛されるキャラの一面を見せたシーンも!
そしてルイ・アームストロング・オールスターズが(♪タイガー・ラグ) や、
その他、サッチモの汗ダク熱演のトランペット演奏と、あの独時のダミ声に
よる数々のヒット曲、特にジャック・ティーガーデン(tb) との楽しくも
微笑ましかったデュオで (♪ロッキン・チェア)、、、
、、、そしてラストはお馴染み(♪聖者の行進)で締め括った。
映画でのジャズフェスはいよいよ最後の夜を迎えて、あの有名な
ゴスペル歌手マヘリア・ジャクソンを迎えて3曲、その最後は(♪主の祈り)
真に最後の夜に相応しいで荘厳な夜が終わって、、、やがて夜が明ける。
文字どおりジャズ界のレジェンド・オールスター出演の豪華版だった。
そして、ここに名前が出てきたミュージシャンの大半は既に故人に
なってしまって!、、、改めて追悼の意を表します! 涙)
◎最後に、、、
この映画は全てのジャズ・プレーヤーの演奏を完全に収録している訳
ではない、、、そんな純粋な音楽映画ではなくて、演奏シーンは
断片的にしか捉えてない場面が多い、、、さらに、、、?
100名以上の出演者に対して映画に登場するのはわずか40名ほど?
それもジャズ・プレーヤーを特に前面に出している訳でもない。
その所為か? マイルスやエリントンも、そしてS・ロリンズなど、、、
超有名なプレーヤーも何故か見れない? そもそもこのジャズフェスに
出演していなかったのか?それとも監督B・スターンの気の向くままか?
(注:下段の関連資料(2)参照。) その意味では純粋にジャズを聴くだけが
目的だったら、ちょっと物足らない映画かも、、、?
しかし、本作は1958年7月3日から7月6日まで開催された
「ニューポート・ジャズ・フェスティバル」を中心に撮影が行われ、
それを1日の夏の夜の出来事としてわずか83分の作品にまとめられた。
翌1959年ヴェネチア国際映画祭で招待上映されるや、その大胆な
撮影手法や映像の美しさが関係者に衝撃を与えた、と云われている。
上記写真の様に、このフェスティバルを気楽に楽しんでリラックスして
いる観客をフォーカスしたシーンがやたら多い。これを見ると、、、
日本のジャズ・フェスの様に、「さあ、ジャズを聴こう!」と改まって、
構えて聴くような、そんな聴き方でがなく、ごく自然に広っぱに流れて
いるジャズを気楽に聴いて楽しんでいる、如何にもアメリカ人のバカンス
風景の様な、古き良き時代のアメリカのジャズ・フェスティバル、、、!
以下の予告編にその辺りの雰囲気が良く出ています、、、!
また、下記Youtubeでアニタ・オデイのスキャットと観客の様子をご覧あれ!
Anita O'day-Tea for Two /jazz on a summer's day newport festival 1958
以上。
◎関連資料
(1)『真夏の夜のジャズ(4K)』公式サイト
(2) 映画『真夏の夜のジャズ』に見るアメリカ上流社会のトラッド
【ジャズマンのファッション/第13回】
◎関連ブログ
*『黒いオルフェ』、『真夏の夜のジャズ』
◎その他の関連拙ブログ
*本文記事左側の INDEX欄※“趣味の音楽関連”と、
*ブログ “音を楽しむ徒然語り” その1以降のシリーズ や、
*HPの“Modern Jazz LP Collection”も併せご覧下さい。
◎「(続々)書きたい放題 掲示板」は こちら から、、、
その他の掲示板は下記(コメント)から、、、
« ルート66 | トップページ | ”祝” ソニー・ロリンズ 90歳! »
コメント