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2015年9月27日 (日)

『グラン・トリノ』

今日は久しぶりに映画の話、それも比較的新しい映画!
それはクリント・イーストウッドの近年2008年の映画 『グラン・トリノ』
この映画の評判は、おおよそ知ってはいたが、残念ながら映画館で観る
チャンスがなかった。
だからDVDを買うつもりでいたら、たまたま最近テレビで放映されたので、
それを観たら、えらく感動してしまったので、ここでまた下手な感想文を!

『グラン・トリノ』(GRAN TORINO)
  監督/製作/主演: クリント・イーストウッド 
  音楽: カイル・イーストウッド【注】
  製作年:2008年 アメリカ
  配給:ワーナー・ブラザースGramtorino_0_2
Youjinbou_2クリント・イーストウッドと云えば、、、
古くはテレビ映画の『ローハイド』から始まって、
『荒野の用心棒』、『夕日のガンマン』 等、、、
マカロニ・ウェスタンで一世を風靡し、、、

Imga1fa8403zikbzjその後も 『ダーティ・ハリー』シリーズが何本も制作されるなど大ヒット!とにかく当たり外れのない作品が多数制作された人気男優。

Yurusarezaru_21992年になって、異色西部劇と云われた、
『許されざる者』 を自ら監督/製作/主演し、、、

Ioujima_2また2006年の『父親たちの星条旗』に続く、第二次世界大戦における硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いた『硫黄島からの手紙』でも、それぞれ監督/製作を
務めるなど、根っからの映画人。


この映画 『グラン・トリノ』 は、つい先2008年、クリント・イーストウッドが
御年79歳の時に、監督/製作/主演を一人で演じてしまった人間ドラマで、
彼の渋さ、男の晩年を惚れ惚れするような最高のタッチで表現した映画
だった。
『俺は迷っていた、人生の締めくくり方を!
                  
少年は知らなかった、人生の始め方を!』
(この“俺は迷っていた、人生の締めくくり方を”、これって今現在73歳の
私自身の心境に近いような、、、?^_^)


◎ストーリーの概略は、、、

C・イーストウッド演じる主人公は、、、妻にも先立たれ、息子たちとも疎遠、
朝鮮戦争従軍経験を持ち、デトロイトで自動車組立工を勤め上げた偏屈で
気難しい、独り暮らしの老人だった。

仕事をリタイアして以降、単調な生活を送っていた主人公は、あまり乗ら
ないが、愛車の グラン・トリノ の手入れをしたり、又もともと軍人だった
主人公は自宅のポーチの柱に常に星条旗を立てて、自分がアメリカ人で
ある事を常に周囲に誇らしげに示したり、、、その理由は、、、?

アメリカが何処の国の人間かも分からないような移民達で溢れて行く事を
内心不愉快に思うなど、ある意味で保守的な考え方の持ち主だった。
特に映画の舞台、主人公が住むデトロイトは、かってはアメリカ繁栄の
象徴、車産業の云わば聖地!
そこに外国からの移民達が増える事にも快く思っていなかった!
                              
そんな快く思わないアジア系移民の家族が、事もあろうに彼の家の隣に
引っ越してきた、、、
そのアジア人家族は、英語が通じない年老いたお婆さんとその娘、そして
婆さんの孫にあたる唯一英語を話す高校生の少年と、その若い姉の
四人家族。

互いの家が庭を挟んでいるので、主人公と婆さんは各々自宅のポーチに
座って、、、
移民を嫌ってる主人公は、いつもその英語が通じない婆さんに悪口を
云い、また婆さんも主人公には通じない自分の母国語で云い返したり、、、
それが不思議に、何となくお互い通じ合っている、、、?
          、、、そんなユーモアに溢れるシーンの設定も面白い!

2d83b217ある日、その家族の少年が仲間のチンピラギャング
達に絡まれ無理強いされて、嫌々ながら主人公の
愛車 グラン・トリノ を盗もうとして失敗!
チンピラたちは見せしめに主人公の家の前で
少年を攻め立て、激しく暴行!


B17418b4それを見かねた主人公は、銃でチンピラ達を脅して
追っぱらってしまう。
この時の主人公は少年に同情した、って云うより、
最近の若い者達が起こす身勝手な騒動に我慢が
出来なかった頑固爺そのものだった。
(この辺りも、近所の暴走族に腹を立ててる私自身
に似ているな~!^_^)


少年の姉の計らいで、その場は何とか納まり、アジア移民の家族は、
主人公が少年を助けてくれた! と、図らずも一家を挙げて感謝され、
これを切っ掛けとして主人公は、そもそも好きでもないアジア人の移民
一家と付き合う羽目になってしまう!^_^)

637b6ceb主人公は、真面目でおとなしい性格のそのアジア人
の少年に次第に好感を抱くようになって、、、
やがて少年の就職活動を手助けしたりする。

その背景には、移民の子供たちが、アメリカ社会に
適合するにはハードルが高く、さまざまな軋轢を
抱えながらも社会に溶け込もうと努力している彼らに、主人公は次第に共感を覚えて行き、、、
やがて、自分の孫の様な年齢差の少年との間に、“友達”の様な不思議な
友情の様が芽生えていく。

ある日、主人公は少年の姉が路上でいつものチンピラ達に絡まれている
所を目撃して、チンピラ達を追っぱらって姉を助けてやる。
しかし、これが結果的に裏目に出て、、、
一家はチンピラ達から家中に銃弾を受けて家をメチャクチャにされて
しまう。さらに少年の姉はチンピラ集団からレイプされ、顔面にも大変
酷い暴行を受けてしまう!

主人公は自分の軽はずみな行動が、結果的にアジア人家族を酷い目に
合わせてしまった事を大いに悔やみ、反省し、本心から家族に同情し、、、
この一家の幸せの為には、あのチンピラ共を何とか退治しなければ!、と
そして、、、
それからの主人公は、このアジア人一家を助ける事に独り腐心する。

◎この辺りから映画はクライマックスへ、、、!
普段は“イタリア移民”と小バカにしているクセに、仲が良い床屋で調髪し、
また地区の教会に行っては、“若造神父”と、これまた小バカにしている
若い神父の前で何事か懺悔?
            、、、神父がその理由を聴こうとするが無視してしまう。

C64599bfその前に、主人公が若い神父と“生と死”について
語り合う場面があって、主人公は若造神父に、
「アンタには理解できる訳がない!」 と侮辱する。
“生と死”は自分のように戦争を体験した者しか
分からないと言い、しかし心に傷を残した朝鮮戦争
での何らかの行為について彼は何一つ語らず!

一方、アジア人家族の少年は、“友達”である主人公の言動に不穏な空気
を感じ取って、詰問しようとする、、、!
『もし、あのチンピラ達に復讐するつもりだったら自分も連れて行って
くれ! 自分も一緒に彼等に復讐したい!』、、、と懇願するが、、、
主人公はこれを無視! 自分について来ないよう自宅部屋の奥に
軟禁してしまう。


◎ここからがネタバレ、衝撃のラスト・シーン!

そして夜、主人公は一人でチンピラ達が住むアパートへ、、、!
その両手には武器など何も持たず、ただ大声でチンピラ達を挑発し、
その騒ぎに近所の住民たちも遠巻きに事態の成り行きを見守る中、、、

主人公は、チンピラ達が各々の部屋の窓から自分に銃を向ける正面に
一人仁王立ち! 相変わらずチンピラ達を怒らせるには充分過ぎる挑発の
言葉を投げつけながら、、、

おもむろに、「タバコが吸いたくなった!」、とライターを取るような仕草で、
ユックリ、ユックリ、、、右手を上着の内ポケットへ、、、

そして、その手をユックリ、ユックリ、、戻し始め、、手が見え始めた時、、、
突然 「ババババ~ン!」、チンピラ共が一斉射撃!
主人公はウーン! と唸りながらゆっくり後ろに倒れ込んでしまう、、、
             、、、 その右手には何も握られてなかったッ!


◎ここで主人公の考えを想像するに、、、?
アジア人家族の若い姉への強姦の立証は現実的には非常に難しい。
また警察へチンピラ達の乱暴を訴えても、結果的には家族に面倒が
掛かり、場合によっては、また家族がその後も危険に晒される可能性
が大!

全く因縁を残さず、完全に家族とチンピラ達との縁を断ち切る為に、
ぜんぜん関係ない自分自身を使った、、、!
自分は丸腰、目撃者も居る、その丸腰の人間を集団で銃で撃った
殺人事件ともなれば警察も直ぐに動くだろう!

つまり、アジア人家族を守るために敢えて「殺しに」ではなく、自分を
「殺させ」に行って、警察に奴等を捕まえさせようと目論んだ!
そして殺人で罪に問われれば、まず間違いなく長期間の刑を課す
事になる。つまり、この間はあのアジア人家族家族の平穏が保障される。

主人公の行為は、、、
冒頭の自分自身の人生の締めくくり方、つまり自分の死によって得られる
人助け、あるいは戦争で人を殺した事に対する懺悔の気持ち、、等々か?
そこまで考えての事だったのか、、、?
だったとすれば、、、何とまぁ~カッコ良い人生の締めくくり方なんだろう!
久しぶりに胸を打つ映画だった。



20091003014852因みにタイトルの「グラン・トリノ」 とは、、、?
フォードの車種で、フォード・トリノのうち、
1972年から1976年に生産された車の名称。
映画では最後に、主人公の遺言で大事にしていた
愛車「グラン・トリノ」と愛犬を、友達だったアジア人
の少年に譲られる。

◎最後に、、、
私はクリント・イーストウッドと云う俳優はもちろん大好きな俳優の一人だ!
しかし、西部劇大好き人間として今振り返ると、J.J.コンビや何らかの形で
モニュメント・バレーが出てくるようなシーンがあるオーソドックスな西部劇
が大好きで、そんな意味では、クリント・イーストウッドが活躍したマカロニ・
ウェスタンは、活劇としては面白かったが、西部の匂いがしない西部劇
して、過去このブログでは敢えて取り上げなかった。

しかし、、、
この映画「グラン・トリノ」を別の見方をすれば、クリント・イーストウッドの
数々のマカロニ・ウェスタンの中で、最後の現代版西部劇の様な気がした。
そして彼が過去の映画の中とは云え、多くの人を亡き者にしてきた自身の
懺悔録? の様に感じたのは私の深読みかな?

【注】音楽:カイル・イーストウッド、、、クリント・イーストウッドの息子で
ジャズ・ベーシスト、作曲家、映画音楽作家。

【グラン・トリノ予告編】
https://www.youtube.com/watch?v=9ecW-d-CBPc&feature=player_embedded

◎参考までに、、、
私が書いたブログの中で “西部の匂いがする”、と思う西部劇とは?^_^)
(1)  『駅馬車』
(3)  『シェーン』
(5) 『捜索者』
(10)『真昼の決闘』
(16)チャールトン・ヘストン特集 内の 『大いなる西部』
(24) 『リバティ・バランスを射った男』

【追】

このブログ 『グラン・トリノ 』 は、本稿左記の※“懐かしの映画”シリーズ
に追記しますが、敢えてシリーズNO.は記入しません。
それほど古い映画ではないのでね!

コメント

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