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2013年12月 4日 (水)

小説 『清須会議』

先の続き、もう一つの本は、、、三谷幸喜 著 『清須会議』 幻冬舎。
清須会議とは? 云わずと知れた、あの本能寺の変 の後、織田信長亡きあと、清須城を舞台に、柴田勝家、羽柴秀吉、丹波長秀ら武将たちが信長の後継者選びの為に開いた5日間の緊急会議。Kiyosu

正直言って、三谷幸喜って人の歴史小説? って読書前の先入観が有ったが、、、結論は面白かった。

だいたい歴史小説、って~のは地域名や語句、登場人物の言葉使いが難しかったり、また人物とその家、親族、敵対する相手等との関係が複雑で、かなりキバって読まないと、途中で混乱したり飽きが来ることもある。

しかし、この本は 全ての登場人物の言葉使いを現代語に変えて語らせている 点が、これまでの数ある歴史小説では無かった大いなる試み、挑戦かも! 現代語で書いているので登場人物の心理が手に取るように分かって面白い。

主な登場人物、、、
織田信長、信忠(信長の長男、戦死)、信雄(次男、無能)、
信孝(三男、有能)、信包(弟、政治に無関心)、三法師(長男信只の息子)、
柴田勝家(織田家の筆頭宿老)、羽柴秀吉(宿老)、丹羽長秀(宿老、会議取り纏め役)、滝川一益(宿老)、明智光秀(反乱宿老)、池田恒興(信長の乳兄弟宿老)、前田利家(勝家の与力)、黒田官兵衛(秀吉の参謀)、秀吉の妻 お市の方、、、等々。

その各人の、会議が始まる前からの周到な根回し攻防が面白い!
そして会議が始まった初日から終了するまでの5日間に、それぞれの思いを現代口調で語らせる手法、、、

メインは信長亡き後の織田家の主導権争い!
反乱を起こした光秀を撃った秀吉の貢献は誰しも認めるところ。この実績に乗じて次期 Topを虎視眈々と狙う 秀吉 対、頑固なまでに織田家に忠義を示す老兵 勝家 の対決! 

誰が今後の織田家の筆頭になるか? 勝家と秀吉は互いに織田家の血筋をリーダーとして立てる、、、例えば信長の三男 信孝 を立てた勝家、これに対して会議での形勢不利だった秀吉は、独りで何回も何回も、深く深く、思慮をめぐらし、最後は信長の長男信忠の息子、わずか三歳の三法師 を立てた。437pxtoyotomi_hideyoshi5_2

これには誰もが意表を突かれた、! そしてその結果は?
誰もがご承知、秀吉の勝利に終わる!

 



現代語で語る面白さ、例えば、、、

冒頭、本能寺で紅蓮の炎に包まれ、死の直前での信長の独り言、、、
『俺が死んだ後、この国、織田家はどうなるの? 俺を裏切った光秀の本音は俺にもワカラン? ただ彼は天下を取りたかった訳じゃないだろう?
そんな野心家じゃないから、、、勝家は義理堅いだけの男だし、、、
しかし藤吉郎秀吉は? こいつは上昇思考が強く野心の塊のような男だからひょっとしたら?、、、略、、、』、等と信長が将来の織田家の行く末を想像、特に秀吉の野心の本質を見抜いていた点など面白い、、、。

また、信長の訃報を聞いた時のことを振り返っての、秀吉の独り言で、、、
『お館様の死は、オレにしてみれば、千載一遇の好機だった。まさに天が与えてくれたチャンス、ラッキーとしか言いようがない、、、
、以下略、、、草履持ちからすると、考えられないほどの大出世だ。
しかし、その後は? これからのオレはどうなるかな~?』

ここで、「チャンス」とか「ラッキー」 なんていう言葉を使わせる所が面白い、、、しかし、その点を歴史小説の重みがない! って見方も有るだろうが、逆に歴史上の人物に対して、親近感を抱かせるし違和感もない。


「情」をとるか「利」をとるか?
 単に抜け目がない上昇思考が人一倍強い秀吉、と思われがちだが、その実それなりに独りで悩んでいた、、、、
古いしきたりを守る保守主義者、織田家最古参の柴田勝家を尊敬もしていたし、頭からバカにしていた訳ではない、、、
、と著者は秀吉の妻、寧に夫秀吉の本質を語らせている。
その真偽は別として!そしてその結論は? 「利」を取った秀吉の勝!

今流に云えば秀吉は何かを持っていた。持ってる人間はやっぱり強い。
例え本音では相手を嫌っていても、最後の勝利の為には勝ち馬には乗る事を厭わない。
これは現代の政治家、各種団体、会社員など全ての人間関係でも云える事だろう!
結局、腹黒くないと権力闘争には勝てない 、って事なのだッ!^_^)

また、勝家が お市の方の「色じかけ」に骨抜きにされている場面は傑作!
お市の方は 『勝家の加齢臭、体臭は我慢できないわ!』、と云いながらも 『前夫の仇敵、秀吉に主導権を取られないように、ここは私が我慢して勝家をおだてましょう!』、、、ってな調子で読んでて思わず吹き出してしまった。
お市さんに片思いの勝家さん、かわいそうだな~!と思ってしまった!^_^)

以上のような経過だった清須会議! それから僅かの日々の後、、、
哀れ 勝家は賤ヶ岳の戦いで秀吉に滅ぼされてしまい、お市の方は二度目の夫、勝家と共に自害、、、
その三人娘が周知のとおり徳川時代まで生き延びた。

結局人間なんて、何百年昔も、現代も、その基本的な考え方、思考やら
心理は同じ様なもの、って事! この本の作者の意図はそんなところに有ったのだろうか?

私は縁もゆかりもなかった愛知県に住んで早7年近く!
この地は信長、秀吉、そして家康、と過去の日本の中心地としての役割を果たしてきたところ。
これまで県内に散在する名所旧跡もいろいろ尋ねたが、清須城 (清州城)
は我家からも近いけど未だ行ってなかったので、近々行ってみよう!

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