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2013年10月21日 (月)

懐かしの映画(28) 『怒りの葡萄』

今日の“懐かしの映画シリーズ”も、またまた古~い私が生まれる前、
1940年の作品で、、、

『怒りの葡萄』 (The Grapes of Wrath)
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監督: ジョン・フォード(アカデミー監督賞)
原作:ジョン・スタインベック
出演:ヘンリー・フォンダ、
    ジェーン・ダーウェル(アカデミー助演女優賞)、他
音楽:アルフレッド・ニューマン
配給:20世紀フォックス
公開:米1940年3月、日本では何故か?1963年1月


1940年に制作されたアメリカ映画。モノクロ。1939年に発表されたジョン・スタインベックの同名小説の映画化作品。
『荒野の決闘』、『戦争と平和』、『十二人の怒れる男』、『ワーロック』、『西部開拓史』、、、等々数多くの作品がある大好きな ヘンリー・フォンダ が出演しているが、この映画は彼が35歳の時の作品で、自身が原作を読んで大いに気に入り、映画化に当たっては自ら主演を申し出たとか!

また、ジョン・フォード監督と云えば、ジョン・ウェインとのJJコンビで代表される1939年作品の 『駅馬車』 他、勧善懲悪と詩情豊かなカッコ良い西部劇監督としてのイメージが強いが、同じ頃の’40年にはこんな社会派シリアスな映画も造っていた事に改めて驚嘆、やっぱり凄い監督だ!


◎あらすじ、、、

物語はアメリカが不況の真っ只中だった1930年代のオクラホマ州、、、
殺人罪で4年間服役したトム・ジョード(ヘンリー・フォンダ)は、4年ぶりに帰った自分の家が空き家になっているのを見て驚く、、、、、
友人に話を聞くと、このあたり一帯の小作農たちは、大地主に土地を追われて散り散りになってしまったという。

Pdvd_001f0c4eO06400467grape_largeC0046003_1221512_2伯父を訪ねたトムは、カリフォルニアに出発しようとしていた愛する母(ジェーン・ダーウェル)や家族みんなと久しぶりに再会する。

住み慣れた土地を追われ、仕事を求めて途中で知り合った元説教師の
ケーシーも含め、総勢13人がおんぼろトラックに乗り込んで、オクラホマからニューメキシコ、アリゾナを経由してカリフォルニアまで、Route 66 を延々2400Km 以上の旅に出る、、、、、アメリカは広い!

Hfg1007Pdvd_00232bf5Img_1132358_31385312_0一行はようやくカリフォルニアにたどり着くが、期待に胸を膨らませて、たどり着いたカリフォルニアは、
ジョード一家の期待を大きく裏切る場所だった!

そこでも仕事を求める人たちで溢れ、なかなか仕事が見つからない。
ようやく見つかった仕事も、みすぼらしい小屋やキャンプ生活を強いられ、仕事も足元を見られて思い切り安い賃金で奴隷の如くこき使われる。

13人だった大所帯のジョード家は、おんぼろトラックでの過酷な旅の途中で祖父、そして祖母も亡くなり、さらにカリフォルニアに着いてからも長男が逃亡し、続けて長女の旦那も逃亡するなど、家族があまりの惨めな貧乏生活に耐えかねて離散し始める、、、物語の最後には家族6人だけになってしまう。

0640とあるキャンプでは、あまりの低賃金にストを呼びかける労働者がいると、「アカ だ!」、と云って警察が出てくる!
そんな初経験もしながら、主人公のトムは元説教師ケーシーとの出会いや、長い苦難の旅を通じて、社会的不正義に目覚める とともに人間的に大きく成長していくが、、、、、

その辺りの詳細は省いて、、、、、
計らずも再び警察に追われる身となってしまったトムは、家族に迷惑を掛けまいと愛する母と別離の話を交し、一家と離れることを決意して一人旅に
出る。一家の将来はこれからどうなるんだろうか、、、?

富めるものはますます富み、自分の土地や財産資本を増やしていくが、
貧しい農民や民衆はますます貧しくなって、ほんの少しばかり持っていた農地までも失ってしまう。
しかし貧しい民衆が、いつまでもこんな状況を我慢している訳ではない。

最後に、、、移動中の車中で母親(ジェーン・ダーウェル)は 、、、
『男は過去にこだわり過ぎるけど、女は川のように流れに身を任せ、その都度問題に対処する。』
(そう云われてみれば確かに!  イザとなれば女の方が強い!)。

また『やつら(資本家)が、私らを根絶やしにできるもんか! 自分たちは決して消えない、なぜなら自分たちこそが民衆だから!』、と独り呟くところで映画はThe End!、、、

それでなくとも最初からモノクロの暗~い画面に輪をかけて、何ともうら寂しくて悲しいエンディング!

◎You Tube もこれ1本だけ!
http://www.youtube.com/watch?v=5zjCSpXguiI
(映画の中で随所に出て来るアメリカのフォーク・ソング、
、、、、、“Red River Valley”がもの悲しい!)

◎もう一本は英語版カット!
http://www.youtube.com/watch?v=LRjpqJozOcI
(但し、BGMは映画とはゼンゼン関係なし!)



◎最後に、オレ流解釈だけど、、、

この映画は、1930年頃に起こった 世界恐慌 がその背景にある。
カリフォルニアの葡萄農園でぶどう摘みをしたり、綿農場で綿を摘む仕事をする最下層労働者達の生活を表現しているが、、、
もともと西部劇で知られるように、1900年代初頭に開拓時代が終わって、
過去自分達が開拓した中西部の開拓地や畑を不況の為に捨てて、或いは大規模農家から追い出されたりして、結果的にカリフォルニアに流れ込んで来た農民や貧しい民衆達、、、、、

アメリカ中西部は、元来過酷な自然環境で、この映画でも出て来る砂嵐などもあって牧場ならともかく、農地には向いてるとは云えず、特に小規模農地では収穫も少ない土地柄だった。
一方、この“懐かしの映画シリーズ”(9)『黄昏』 でも書いたように、1900年つまり20世紀初頭から急速な近代化で各産業が盛んになり、農業も機械化される等々、アメリカ資本主義が発展し始めた時期だった!

そんな時代背景を考えながらこの映画を観ると、一種の社会主義的映画
資本家 vs 労働者、、、特に資本家に搾取される労働者の悲哀を描いてはいるが、、、
そんな意味ではこの時代1930年、つまり 昭和 5年頃の日本でも同じ事 で、小作農家や民衆も大不況に喘ぎ、資本家の餌食になっていた。
『野麦峠』、『女工哀史』、『蟹工船』 などの読み物でも分かるように、、!

しかし、この映画 『怒りの葡萄』 は、そんな思想的な主張よりも人間の真の強さ、逞しさ、優しさ、そして家族愛にその主題を置いている、と感じた。
そんなところがやっぱりジョン・フォード監督!

Grapes_of_wrathそしてこの映画の 真の主人公は一家の母親だったかも? キャンプからキャンプへと、仕事を探す旅を続ける
ジョード一家の中心は、いつどんな時も家族を大切に優しく、それでいて冷静で逞しい母親だった。
そんな母を演じた ジェーン・ダーウェル の演技は素晴らしい。
さすがアカデミー助演女優賞受賞者!


また、この映画をDVDで数十年ぶりに観て改めて思うに、あの世界一の経済大国アメリカでも1930年代には貧富の差が著しく、映画に出て来るような貧困のどん底みたいな生活をしていた農民などが居た事実!
そして、今現在でも州、郡 によってはホームレスも多いと云うから、
この資本主義の格差問題は何をか言わんや! 否我が日本でも同じ事!

そして、そんな資本主義の問題点を追求し社会的弱者の果てしない苦難、
それに身も心も粉にして全力で立ち向かう人々を描いた
原作 『怒りの葡萄』 は文学作品として有名だったが、、、、、

6113mvzdajlしかし、私は実は原作は読んでいない。これから本を買って是非読んで見ようと、映画を観て今改めて今思っている。
一般的に映画化されたものより、原作の方が重みがあるから!

余談だけど劇中に出て来る、♪Route 66♪はジャズのスタンダード曲にもなっているなのだ!
http://www.youtube.com/watch?v=dCYApJtsyd0
 

そう云えば昔、HPの「今日の独り言」(2005年5月19日 記)でも書いた!

◎以下、これまでに書いた“懐かしの映画”シリーズ
(28) 『怒りの葡萄』

(27) 『慕情』 
(26) 『老人と海』 
(25) 『アラビアのロレンス』 
(24) 『リバティ・バランスを射った男』 
(23) 『ヒッチコック特集』 
  (「めまい」、「サイコ」、「鳥」) 
(22) 『ゴッドファーザー』 
(21) 『荒野の決闘/OK牧場の決闘』 
(20) 『太陽がいっぱい』
(19) 『ソフィア・ローレン特集』 
  (「島の女」、「楡の木陰の欲望」、「ひまわり」) 
(18) 『マリリン・モンロー特集』
     (「ナイアガラ」、「帰らざる河」、「バス停留所」)
(17) 『ジェームス・ディーン特集』
     (「エデンの東」、「理由なき反抗」、「ジャイアンツ」)
(16) 『チャールトン・ヘストン特集
    
(「十戒」、「大いなる西部」、「ベン・ハー」、「猿の惑星」)
(15) 『眼下の敵』 
(14) 『戦艦ポチョムキン』
(13) 『黄金の腕』
(12) 『片目のジャック』
(11) 『白鯨-Moby Dick』

『懐かしの映画,もろもろ談義』

(10) 『真昼の決闘』 
(9) 『黄昏』 
(8) 『死刑台のエレベーター』 
(7) 『渚にて(On the Beach)』 
(6) 『禁じられた遊び』 
(5) 『捜索者』 
(4) 『カサブランカ』 
(3)  『シェーン』 
(2)  『自転車泥棒』 
(1)  『駅馬車』

◎上記以外で過去に書いた映画関連の雑記事。

エマニエル夫人 死亡!
映画監督 若松孝二
11・25自決の日
刺青、入れ墨、TATTOO
時代劇もろもろ
ロマン誘う タイタニック
蝉が鳴かない?
ベン・ハーと忠臣蔵
/クロッシング
父の日のTVドラマ
悪人?も地元では人気者だった! 

◎コメントを読んだり、書いたりは こちら からどうぞ!

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